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  • 執筆者の写真Kendall Lab

トラック・バスにも「アクセル」「ブレーキ」の2ペダル式が増加中

皆さんこんにちは!「ケンドルラボ」担当・ケン太です。

突然ですが、皆さんはトラック・バス業界が抱える「2024年問題」をご存知ですか?

2024年問題とは、いわゆる「働き方改革関連法」によってドライバーの労働時間に上限が設定されることで生じてくる諸問題のこと。

2024年4月1日の法改正が引き金となって発生する2024年問題とは、いったいどんな問題なのでしょうか?




業界が抱える課題の解決に向け、トラック・バスに起きている変化


この法改正について、一般の消費者は「ドライバーさんには十分な休息を取ってもらって、事故を起こさないよう安全運転をしてもらいたい」という思いから、「法改正には何も問題がない」と考えます。


ところが、運営側である運送会社やバス会社にとっては、「売上・利益の減少」「ドライバーの収入減少」「荷主や乗客の支払う運賃上昇」などの懸念材料になるのです。

たとえば、「もっと働きたい!稼ぎたい!」と願う働き盛りの若手ドライバーがいても、これまでのような残業ができなくなり、手取り収入も減ってしまうということになります。


また、トラック・バス業界では、すでに何年も前から「ドライバーの高齢化」や「人手(成り手)不足」といった深刻な課題を抱えています。

そのため、この法改正が追い討ちとなり、「今日ネット注文すれば、翌日には荷物が届く」という今では“当たり前”の便利なサービスが来年4月以降は消えてなくなったり、特急料金が設定されたりするなどして、状況が一変してしまう可能性もあるのです。


運送会社やバス会社はこのような状況下で、車両本体価格が割高になるものの、「簡単操作」ができる「2ペダル車」の導入を積極的に進めています。

職歴の浅い若い方だけでなく、経験豊富なベテラン・ご年配の方であっても 長時間に及ぶ運転は「アクセルとブレーキだけ」のほうが圧倒的にラクなことは言うまでもありません。


従来のトラック・バスは、アクセル・ブレーキ・クラッチの「3ペダル式MT(マニュアルトランスミッション)」車が当たり前でした。

しかし、最近では乗用車と同じように、アクセルとブレーキのみの「2ペダル式MT(AMTやセミオートマ)」車や「トルコン式AT」車が増えてきています。



世界初のトラック専用DCT「DUONIC(デュオニック)」


ケンドルの各種オイルを取り扱ってくださる、日本全国の代理店および販売店の皆様。

いつもありがとうございます!

皆さんから頂戴する「トラックのミッションオイル」の適合確認では、以下の3車種への問い合わせが多くなっています。


【1】三菱ふそうトラック・バス(株)製「キャンター」

【2】日野自動車(株)製「レンジャー」

【3】いすゞ自動車(株)製「エルフ」


それでは「キャンター」から見ていきましょう。

2010年、世界で初めてトラックに搭載されたDCT(デュアルクラッチトランスミッション)が発表され、その翌年からキャンターに搭載されました。このミッションは「DUONIC(デュオニック)」と名付けられました。


DUONIC(デュオニック)とは、二重奏の「DUO」と各社ATの命名では定番となっている「○○○TRONIC」を合わせた造語であるようです。

このミッションも2 ペダル式MTであり、クラッチ操作とシフト操作を自動化させているAMT、セミオートマに属します。


DUONIC(デュオニック)を搭載するキャンターのクラッチ部位のオイルには、「Kendall Classic ATF」が利用できます。

ミッション本体(別箱)はギアオイルSAE80が指定されていますので、別途ギアオイルが必要になります。


なお、90年代前半~2010年くらいまでの歴代キャンター「FA系」「FB系」「FD系」「FE系」「FF系」「FG系」の4速AT(オートマチックトランスミッション)にも「Kendall Classic ATF」が利用できます。


また、次世代型「eキャンター」の減速機には、リダクションギアオイルとして「ふそうATF V」またはGM社の「DEXRON-VI ATF」が指定されていますので、こちらにはワンランク上の「Kendall VersaTrans LV ATF」を最適油として推奨しています。



中・大型ATでは、アリソントランスミッションが世界シェアNO.1


次に日野「レンジャー」ですが、90年代中頃の通称「ライジングレンジャー」および90年代後半に登場した、通称「スペースレンジャー」の3速AT、5速AT搭載車にも「Kendall Classic ATF」がご利用いただけます。

2000年以降のFC系~GX系、通称「レンジャープロ」の5速ATも「Kendall Classic ATF」でカバーすることができます。


2010年以降の5速ATは、早期の交換サイクルを条件とすれば「Kendall Classic ATF」でも問題はありません。

しかし、商用車の中・大型ATで世界の大多数のシェアを握る米国のアリソントランスミッション社製5速ATを搭載していますので、アリソン純正ATF同等の性能・耐久性を求めるのであれば、大型専用ATF「Kendall SHP Heavy Duty ATF」が推奨されます。

この製品は、アリソントランスミッション社の大型車専用ATF規格「TES295」に準拠し、化学合成油PAOが配合されている特殊なATFになります。


6速AT(アリソン1000、2200、2500、3500)には、アリソン規格「TES295」のアリソン純正ATFが指定されていますので、こちらは「Kendall SHP Heavy Duty ATF」が最適油となります。


ちなみに、乗用車と同様に大型のATも省燃費および耐久性が改善され、最新のアリソントランスミッション社の大型ATF規格は「TES295」から「TES668」という低粘度ATFへ移行しています。

日本未導入ですが、米国ケンドルではアリソントランスミッション社から技術認証を得ている「Kendall SHP 668 ATF」という製品もラインナップされています。


最後に、いすゞの「エルフ」です。旧型の4速AT搭載車には「Kendall Classic ATF」がご利用いただけます。また、「スムーサーE」「スムーサーEx」のクラッチ部位にも「Kendall Classic ATF」が適合します。

6速AT搭載車には低粘度ATF「ベスコATF SP」が指定されていますので、こちらは「Kendall VersaTrans LV ATF」が最適油となります。


もちろんKendall ATFは上記3車種以外にもトヨタ・ダイナ/トヨエース、日産・アトラス、マツダ・タイタン、UD・コンドルなど、他のトラックにも多数の使用実績があります。

大型車用ATFをお使いになる運輸事業者様や大型車整備業者様は、ご不明な点がございましたら、お気軽に最寄りのケンドル代理店・販売店にお問い合わせください。

 

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