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EUクリーンディーゼル乗用車にはACEA規格Cカテゴリーのオイルを!

皆さんこんにちは!Kendallラボ担当・ケン太です。 今回のKendallラボのテーマは「EUクリーンディーゼル乗用車にはACEA規格Cカテゴリーのオイルを!」です。


ディーゼルエンジンのクルマ・エンジンオイルに関する話題は、「ディーゼル車にはディーゼル車用のエンジンオイルを!」以来で久しぶりですね。

欧州自動車工業会が定めるエンジンオイルの規格「ACEA規格」には、「A/B」、「C」、「E」というカテゴリーが存在しています。

その中で、欧州生まれのクリーンディーゼル乗用車用エンジンオイルは「C」カテゴリーに分類されています。なお、ACEA規格のCカテゴリーには、廃盤となったものも含め「C1」から「C6」まであります。

※ACEA規格のカテゴリーについての詳しいお話はまた別の機会に。


欧州生まれのクリーンディーゼル乗用車にお乗りの方は、ぜひ一度「ACEA C3規格」をパスしているKendall GT-1 EURO + 5W30をお試しください。

Kendall GT-1 EURO + 5W30は「C3」のみならず、「C2」や「C5」指定のクルマにもご利用いただけます!



「クリーンディーゼル車」について“おさらい”

「クリーンディーゼル車=Clean Diesel Vehicle(CDV)」とは、国の研究機関の資料を参考にすると「排出ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)などを一層低減したディーゼル自動車」ということになります。

つまり、クリーンディーゼルエンジン=DPF(※)付きディーゼルエンジンのことです。

(※)DPFとは・・・ディーゼル微粒子捕集フィルターのこと。


クルマから排出される「自動車排出ガス(いわゆる排気ガス)」への対策が日本で始まったのは、1970年代半ばのこと。

90年代に入るとディーゼル車への規制は一段と厳しくなり、ついに2009年には世界最高水準の排ガス規制に適合する「ポスト新長期規制」が制定。

これにより、ディーゼル車にもガソリン車と同レベルの規制が適用され、クリーンディーゼルの時代が訪れることになります。


国としては「クリーンディーゼル車はガソリン車よりも燃費が良く、CO2の排出量削減も見込める」として、クリーンディーゼル車の普及を期待していたようです。

しかし、日本の自動車メーカーが、積極的にクリーンディーゼル車を市場に投入することはありませんでした(M社を除く)。

ハイブリッド車の普及が影響したのでしょう。


一方で、メルセデス、BMW、フォルクスワーゲン、プジョー、シトロエンなど欧州の自動車メーカーはクリーンディーゼル車を積極的にラインナップに加えます。

欧州では2010年代、乗用車の50%以上がディーゼル車だったとか。

2010年代後半には、日本にも年間10万台近いクリーンディーゼル車が欧州から輸入されていたのです。


しかし、一口にクリーンディーゼルといっても、欧州車と日本車では、指定されているディーゼル車用エンジンオイルの規格が異なっていることをご存知でしょうか?


前述のとおり、欧州のクリーンディーゼル乗用車には「ACEA 規格Cカテゴリー」のオイルが指定されており、日本のクリーンディーゼル乗用車は概ね「JASO DL-1規格」というオイルが指定されています。※日本車の一部にACEA規格を要求するクルマがあります。



ACEA C3規格のエンジンオイルをJASO DL-1指定車に使っても良い?

では、日欧規格のクリーンディーゼル乗用車用エンジンオイルをクロスして使うことはできるのでしょうか?たとえば、ACEA C3規格のエンジンオイルを、JASO DL-1指定車に使用するというケースです。


教科書通りの回答をすれば「使用不可」となるのですが・・・使用しても事実上問題ありません。

以前、メーカーの技術者にも確認しています。

それでは、ACEA C3規格のエンジンオイルを、JASO DL-1指定車に使用しても「問題なし」といえる理由をご説明しましょう。


ACEA C3規格およびJASO DL-1規格では、それぞれ添加剤量の規定値が定められており、その中の硫酸灰分(SA%)に約0.2%の僅少差があります。

この「約0.2%の僅少差」を意識し過ぎて「DPFの目詰まりの原因は添加剤だ!」と思い込んでおられる方が多いようです。


しかし、添加剤によるDPFの目詰まり発生の確率は非常に低いのです。

DPFの目詰まりを発生させる諸悪の根源は、軽油の燃焼により発生するススや、ベースオイル中に含まれる硫黄分などの不純物なのです。


ACEA規格のエンジンオイルは、必ず水素化処理されている鉱物油/合成油 (API Group-III)または化学合成油 (PAO等)で構成されています。

したがって、ベースオイル中の不純物は「ほぼゼロ」ということになります。


ですから、通常の交換サイクルでオイル管理をしていれば、ACEA C3規格のエンジンオイルをJASO DL-1指定車に使用したとしても、添加剤が直接的な原因でDPFを詰まらせることはまずありません。

つまり、Kendall GT-1 EURO+ 5W30は、JASO DL-1指定の日本車にも事実上使うことができるというワケです。とはいえ、規格は規格ですから、規格にこだわる方はJASO DL-1規格のエンジンオイルをお使いください。



DPFの目詰まり対策として「合成油ベース(Group-III)」のオイルを選ぼう

今度は逆に、JASO DL-1規格のエンジンオイルを、ACEA C3規格が要求されているクルマに使用することはできるのでしょうか?


答えは「NO」。絶対に「NO」です!

理由は単純です。JASO DL-1規格はACEA C3規格ほど「厳格な規格」ではないからです。


JASO DL-1規格品の場合、溶剤精製処理された昔ながらの鉱物油(Group-I)で構成されている製品がほとんどです。

このGroup-IベースオイルのJASO DL-1規格品を長期間使用した場合、そこに含まれる硫黄分などの不純物が、DPFの目詰まりを引き起こす可能性が高まります。


日頃からミニバンなどのクリーンディーゼル商用車を走らせながら、「DPFの目詰まりが心配」という方もいらっしゃるのでは?

そんな方には、同じJASO DL-1規格のエンジンオイルでも、昔ながらの鉱物油(Group-I)ベースのものではなく、合成油ベース(Group-III)のものを選ぶことをオススメします(少々お高いですが)。

せっかく規格品を使っているのに、「DPFが詰まった!」となっては本末転倒ですので・・・。


ちなみに、ケンドルにはGroup-Iベースオイルを主原料としている製品はありません。

 

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