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デザインも名前もメーカーも違うのに中身は同じ?「OEM車」って何?

  • 執筆者の写真: Kendall Lab
    Kendall Lab
  • 2 日前
  • 読了時間: 5分

皆さんこんにちは!「ケンドルラボ」担当・ケン太です。

「人間観察」がお好きな方がいらっしゃいますが、私は「クルマ観察」が好きでして…。 以前、横断歩道で信号待ちをしていると、すぐそばにトヨタ・カムリが停車。観察を始めてすぐ、間違いに気付きました。 そのクルマはトヨタ・カムリではなく、ダイハツ・アルティス(トヨタのOEM車)だったのです。 珍しいクルマに出会えた気がして、ちょっと嬉しくなったのを覚えています。


今回のケンドルラボは、ダイハツ・アルティスのような「OEM車」についての話題です。

OEM車とはどんなクルマなのか?具体的にどんなOEM車があるのか?OEM車のメンテナンスで気を付けることは?といった流れでお話を進めていきます。




他社に開発・製造を任せて、自社ブランドで販売するクルマが「OEM車」


「OEM」とは英語の「Original Equipment Manufacturer」の頭文字からなる略語です。

日本語にすると「相手先ブランドでのモノづくり」といった感じになるでしょうか。 ご存知の方も多いと思いますが、OEMはクルマに限らず衣類、食品、家電など、さまざまな分野で見られるもので、特別なものではありません。


クルマのOEMを簡単に説明しますと、A社という自動車メーカーが開発・製造したクルマに、B社のエンブレムなどの部品を取り付けて、B社のクルマとして販売するといった形になります。 クルマという工業製品は、車種ごとの「個性」が強く求められるはずなのですが、なぜ自動車メーカーはOEMという方法をとるのでしょうか?


新たなクルマを生み出すために必要となる開発コストは数百億~1千億円ともいわれており、莫大な費用が必要になります。 ところが、OEMで他メーカーが開発・製造するクルマの一部を改良して自社ブランドで販売すれば、莫大な開発コストをかけずにニューモデルを投入できるというメリットがあります。

軽自動車やコンパクトカー、SUVの人気が高まっている中で、そういった車種を展開していないメーカーがあるとします。 「イチから開発するとお金も時間もかかるし、開発できても生産ラインを持っていないし…」という場合、OEM車をラインナップに加えることで、コストを最小限に抑えつつ、最短で市場のニーズに対応できるようになります。

OEM車については供給を受ける側だけでなく、供給する側のメーカーにもメリットがあります。 OEM車の生産台数が増えることで、工場の稼働率をアップさせることができたり、1台あたりの製造コストを下げたりすることにもつながるのです。


あの人気車種もじつはOEM車だった!代表的なOEM車をチェック


続いて、実際にどんなクルマがOEM車として市場に投入されているのかを見てみましょう。 まずはコンパクトカーから。


トヨタ・ライズ/スバル・レックスは…ダイハツ・ロッキーのOEM車

トヨタ・ルーミー/スバル・ジャスティは…ダイハツ・トールのOEM車

三菱・デリカD2は…スズキ・ソリオのOEM車


自動車販売台数ランキングの上位にランクインしている人気車種、トヨタのライズ、ルーミーもじつはダイハツからのOEM車なのですね。 ライズとロッキーは「顔つき」が異なるので、言われないとOEMであることに気付かないかもしれません。 次に軽自動車を見てみましょう。


トヨタ・ピクシスエポック/スバル・プレオプラスは…ダイハツ・ミライースのOEM車

スバル・シフォンは…ダイハツ・タントのOEM車

マツダ・キャロルは…スズキ・アルトのOEM車

マツダ・フレアは…スズキ・ワゴンRのOEM車

マツダ・フレアワゴンは…スズキ・スペーシアのOEM車

マツダ・フレアクロスオーバーは…スズキ・ハスラーのOEM車


トヨタのピクシスエポック、マツダのキャロルはちょくちょく見かけます(営業車が多いですね)。 反対に、スバルのシフォンには出会った記憶がありません。 おそらく気付いていないだけだと思いますが、見かけた日には何かイイことがあるかもしれません(笑)


ちょっと面白いOEM車が、スズキのミニバン「ランディ」です。 このランディというクルマは初代から3代目までは日産・セレナのOEM車で、4代目はトヨタ・ノアのOEM車というユニークな経歴を持っています(現在は供給不足により販売停止中)。 スズキが2019年にトヨタとの資本業務提携を結んだことで、OEMの供給元を日産からトヨタに切り替えたのが理由です。


これは余談ですが、トヨタ・86とスバル・BRZはトヨタとスバルによる「共同開発車」であってOEM車ではありません。 見た目だけでなく、走りの「味付け」も大きく異なる2つのクルマは、兄弟車という位置づけになります。 ただ、トヨタ・86もスバルの群馬製作所で生産されているということは、OEM車になると思うのですが…どうなんでしょう?


OEM車のオイル交換やATF/CVTFの交換で注意することはある


A社のディーラーで買ったクルマが、B社製のOEM車だったとします。 A社のディーラーでメンテナンスを受ける際、B社製のクルマにA社製のエンジンオイルやATF/CVTFを入れても大丈夫なのでしょうか?答えは「何ら問題なし」です。


実際にいくつかのOEM車の取扱説明書(サービスデータ)を確認してみました。 たとえば、ダイハツが製造したトヨタブランドの軽自動車の場合、「使用オイル」の欄には「トヨタ純正モーターオイルSAE0W-20」「トヨタ純正CVTフルードFE」などの記載があります。 したがって、使用するオイルの粘度や規格といった条件さえ合致していれば、必ずしもOEM供給元(製造元)のオイル、フルードである必要はありません。 もちろん、私たちケンドルのエンジンオイルやATFも、積極的にお使いいただくことができます。


車種によっては、製造元のエンジンオイルやATF/CVTFなどが「指定オイル」として記載されている場合もあります。 たとえそのような場合であっても、粘度や規格といった条件さえ合致していれば、どのメーカーのオイル、フルードをお使いになっても問題ありません。


ただし、OEM車かそうでないかに関係なく、車種や年式、走行距離、クルマとオイルとの相性などによって「絶対にコレ!」という場合もごく稀にあります。 気になる方は整備士さんと相談のうえでメンテナンスを行うことをおススメします。

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