意外と知られていない自動車メーカーのサブブランドのお話(トヨタ・ホンダ編)
- Kendall Lab

- 11 分前
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皆さんこんにちは!「ケンドルラボ」担当・ケン太です。 今回のケンドルラボは、半年ほど前の記事「意外と知られていない自動車メーカーのサブブランドのお話」の続編として、トヨタとホンダが展開する4つのブランドをご紹介します。 トヨタ車、ホンダ車のファンやオーナーの方ならご存じのことが多いと思いますが、中には「そうなんだ!」ということもあるかもしれませんので、どうぞ最後までお付き合いください。

販売台数世界一!トヨタのサブブランドといえば「レクサス」と「GR」
世界的に知られるレクサスは、36年前の1989年にアメリカで誕生したトヨタの高級車ブランドです。 アメリカでレクサスという新ブランドを展開するにあたって投入されたのは、初代「LS400」。 私は当時を知りませんので伝聞でしかないのですが、LS400の出来の良さに欧州車メーカーが大きな衝撃を受けたのだとか。 少し前に初代LS400を扱った海外のテレビ番組を見たときには、デビュー当時を知る司会者が絶賛していました。 なお、初代LS400の右ハンドル版が、トヨタの初代「セルシオ」です。
アメリカで高級車ブランドとして華々しいデビューを飾ったレクサス。 ここ日本でも展開されるようになったのは、今からちょうど20年前の2005年8月30日のことでした。 日本のユーザーの声が、日本でのレクサスの展開を後押ししたといわれています。 デビューから20年が経過した現在、街を走るレクサス車はもちろん、レクサスのディーラーも着々と増えており、日本国内でも高級車ブランドとしての地位を確立していますね。
もう一つのブランド「GR」は、トヨタのモータースポーツ活動を源流とするスポーツブランドです。 ところで「GRってどういう意味?」という方も少なからずいらっしゃるのでは? GRとは「Toyota Gazoo Racing」の略なのですが、「Gazoo」は90年代後半にトヨタが展開した中古車情報サイト「GAZOO.com」が由来です。 当時ではまだ珍しい豊富な画像を閲覧できるサイトだったこともあり「GA(画)」+「ZOO(動物園)」になったそう。 このサイトは「ユーザー参加型クルマポータルサイト」として現在も存続しています。
トヨタのスポーツブランドであるGRは「モータースポーツのDNAを色濃く受け継ぐ、GRシリーズ」と謳われており、3つのグレード(?)があります。 メインの「GR」は走りに振ったチューニングが施されており、カローラ、86、ヤリス、スープラをラインアップ。 「GR SPORT」はエントリークラスにあたり、ヤリスクロス、カローラクロス、ハイラックス、ランドクルーザー、コペンに設定があります。 頂点に立つのが「GRMN」で、現在はヤリス(すでに完売)のみ。 GRMNヤリスは刺激的なパフォーマンスを発揮するモンスターというイメージが強いのですが、「すべてのドライバーが安全で乗りやすく、そしてタイムが出るような“対話のできるクルマ”」を目指して開発されたのだそうです。
ちなみに「GRMN」の「MN」は「マイスター・オブ・ニュルブルクリンク」。 ニュルブルクリンクとは、ドイツにある全長約20kmのサーキット。 世界でもっとも過酷なサーキットといわれるニュルブルクリンクで鍛えられたことが「GRMN」の由来です。
飛行機やロケットまで手掛けるホンダには「アキュラ」と「タイプR」
クルマ、バイクのほかに発電機、耕運機、船外機さらには二足歩行ロボットまでを手掛けてきたホンダ。 気が付けば、陸上、水上を離れて空へ(ビジネスジェット)、さらには宇宙へ(ロケット)と突き進み、もはや何屋さんなのかわからなくなってきました(笑) そんなホンダにも「アキュラ」という高級車ブランドがあります。 現在、アキュラはアメリカ、カナダ、メキシコ、中国、ブラジルといった国々で展開されています。
アキュラはホンダがアメリカで立ち上げた高級車ブランドですが、その歴史はトヨタのレクサスよりも3年早い1986年にまで遡ります。 アキュラとして最初に投入された車種は「インテグラ」と「レジェンド」。 最新のインテグラはスタイルよし、走りよしで、日本への導入を求めるファンの声も多いようですね。 アキュラの最上級SUV「MDX」は、2003年から2006年までは日本でも販売されていたのですが、「ホンダ」ブランドでの販売でした(RLとRLXもレジェンドとしてホンダブランドで販売)。 もしもインテグラが日本に導入されたら、ついに「アキュラ日本初上陸」となるのでしょうか?
ホンダのスポーツブランドといえば、真紅のエンブレムでお馴染み「タイプR」です。 「R」はいうまでもなく「レーシング」。 ホンダはモータースポーツの頂点F1に1960年代から参戦しており、当時のマシンの鼻先にも赤い「H」のエンブレムが輝いています。 そんなホンダを象徴するタイプRの名を冠するクルマは、「シビック」「インテグラ」「NSX」の3車種…と思われがちですが、じつは欧州限定で「アコードTYPE R」も存在していました。
最初に登場したタイプRは、1992年の「NSX-R」です。 「NSX TYPE R」ではなく「NSX-R」ですので覚えておきましょう。 次に登場するのが1995年の「インテグラTYPE R」で、2ドアだけでなく4ドア仕様もあります。 そして、1997年にはタイプRの人気に火をつけた「シビックTYPE R」がデビュー。 翌年の1998年、「アコードTYPE R」が欧州限定で発売されます。 2009年にも欧州向けタイプRとして「シビックTYPE R」が誕生し、やがて日本市場にも「シビックTYPE Rユーロ」として投入されました。
これまでに、初代「NSX-R」から現行の「シビックTYPE R」まで、トータルで12(NSX×2、インテグラ×2、シビック×7、アコード×1)のタイプRが送り出されています。 皆さんはどのタイプRがお好きですか?
というわけで、今回はトヨタのレクサスとGR、ホンダのアキュラとタイプRという4つのブランドを駆け足で見てきました。 本当は日産、スバルのサブブランドについてもご紹介する予定だったのですが…。 近いうちに「日産・スバル編」をやってみようと思います。




