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ディーゼル車にはディーゼル車用のエンジンオイルを!

どこへ行くにもクルマかバイクのKendallラボ担当・ケン太です。

私の愛車は、間もなく8回目の車検を迎えるミニバン。お世辞にも燃費が良いとは言えません。

「この車が軽油を使うディーゼル車だったら、燃料代を節約できるのに…」と考えたことが何度もあります。


ガソリンに比べて安価な「軽油」を燃料にするディーゼル車は、燃料代を抑えられるだけでなく、パワフルな走りをする点も大きな魅力です。

近年では「クリーンディーゼル」と呼ばれる環境に配慮したディーゼル車も登場しており、現在でも根強い人気があります。


実際に、ディーゼル車を所有している方もいらっしゃると思いますので、今回のKendallラボはディーゼル車のエンジンオイルについての話題をお届けします。



ディーゼル車のエンジンを良好な状態に保つために


ガソリン車用とディーゼル車用のエンジンオイル、それぞれの基本的な構成要素に大きな違いはありません。もちろん、それぞれのエンジンオイルが果たすべき役割(潤滑、冷却、清浄分散作用など)も同じです。にも関わらず、敢えてディーゼル車専用のエンジンオイルが用意されているのは、いったい何故なのでしょうか?


ディーゼル車の燃料は軽油ですが、軽油にはガソリンよりも多くの硫黄分(サルファー)が含まれています。この硫黄分がエンジン内部で燃焼する際、有害物質を発生させ、ススや汚れとなってエンジン内部に残ってしまいます。また、硫黄分が燃焼する際に発生する有害物質が、エンジン内部の水分と反応し、エンジン内部を腐食させてしまうこともあります。


そこで、ディーゼル車用のエンジンオイルには、ガソリン車用のエンジンオイルに比べて、アルカリ性の添加剤(中和剤)がより多く添加されています。

それにより、軽油を燃焼させるディーゼル車のエンジンを、より良い状態に保つことができるのです。


ディーゼル車に、アルカリ性の添加剤が少ないガソリン車用のエンジンオイルを使用していると、エンジン内部にススや汚れが蓄積し、エンジンの故障につながります。

ですから、ディーゼル車には必ず、ディーゼル車用のエンジンオイルを使用するようにしましょう。



硫黄分を大幅に低減した「サルファーフリー燃料」


かつてのディーゼル車は、アクセルを踏み込むと、まるで煙のような排気ガスを吐き出していたため、「ディーゼル車は環境に悪い」というイメージが定着してしまいました。

実際、ひと昔前のディーゼル車の排気ガスには有害物質が多く含まれており、ディーゼル車は大気汚染を引き起こす要因のひとつとされたのです。


その原因はやはり、軽油に含まれる「硫黄分=サルファー」です。

そこで、軽油に含まれる硫黄分を大幅(10ppm以下)に取り除いた「サルファーフリー軽油」が生み出されました。日本ではヨーロッパ、アメリカなどよりも早く、2005年からサルファーフリー軽油の供給が始まり、排気ガスに含まれる有害物質の削減、燃費の向上に役立っています。


ちなみに、ガソリンにも軽油ほどではないにしても、硫黄分が含まれています。現在のガソリンは軽油と同様に、硫黄分を10ppm以下に低減した「サルファーフリーガソリン」になっています。


今日、ディーゼルエンジンオイルの規格は、各国の軽油燃料の硫黄分に差がみられ、排ガス規制基準も異なることから、アメリカ規格(例:API /CK-4)、日本規格(例:JASO/DH-2)、欧州規格(例:ACEA:E9)に大別されています。その他、自動車メーカー独自規格( 例:Volvo VD4.5)、エンジン専業メーカー規格(例:Cummins CES 20086)なども存在しています。

ディーゼルエンジンオイルの規格については、また別の機会があれば詳細をご説明したいと思います。