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  • 執筆者の写真Kendall Lab

エンジンオイル(ペール缶)の保管で気を付けておきたいこと

皆さんこんにちは!Kendallラボ担当のケン太です。

ケンドルエンジンオイルをご愛用いただいているお客様の中には、ご自身でオイル交換作業をされる方もいらっしゃいます。

そのようなお客様から「使い切れなかったオイルは、保管していても大丈夫?」といったお問合せをいただくことがあります。そこで今回のKendallラボは、エンジンオイルの保管方法に関する話題です。



エンジンオイルの大敵は「空気との接触」と「水分(結露)の混入」


潤滑油の原理原則からすれば、エンジンオイル(新油)を「空気や水分との接触」から完全に遮断すれば、酸化劣化は起こりません。もしもそれが可能ならば、仮に10年が経過したとしても、エンジンオイルの基本性能はほとんど変化しないでしょう。


たとえば、一般のお客様がエンジンオイル20Lペール缶を購入し、DIYでエンジンオイルの交換をしたとします。交換後に余ったエンジンオイルを、ご自宅などで「空気や水分との接触」から完全に遮断する方法があるでしょうか?

個人レベルではまず不可能と思います。


ちなみに、水分が混入すると成分の分解が起こりやすい潤滑油などの場合、容器に不活性なドライ窒素を吹き込むことがあります。

オイル液面と容器内側との隙間をドライ窒素で埋めることで、意図的に酸化劣化を遅らせ、長期保管に備えられるのです。ただし、このような方法は、エンジンオイルで採用されることはまずありません。


それでは、エンジンオイルの保管に適した場所を「現実的に」考えてみます。


(1)直射日光が当たらない場所

(2)一年を通じて気温の変化が小さい場所

(3)雨がかからない場所


エンジンオイルは、上記3つの条件が揃った場所に保管すると良いでしょう。


個人的には、屋根とシャッターが備わったガレージの奥に、ペール缶を黒のビニール袋で覆って保管いただくのがベストではないかと思います。

しかし、そのような場所を確保することはなかなか難しいと思いますので、できる限り上記3つの条件に当てはまる場所を選んで保管いただくことをオススメします。



「きちんとフタを閉める」という基本を忘れずに!


「使い切れなかったオイルは、保管していても大丈夫?」というお問合せと同時に、「どのくらいの期間まで保管できる?」というお問合せをいただくこともあります。

保管場所や保管の仕方により、劣化のスピード・程度に差が出ますが、一応の目安をお伝えしておきますと……新品・未開栓のエンジンオイルの場合、通常は2年間の保管が可能です(ケンドルの場合、メーカー保証は未開栓で2年となります)。

ただしこれも、開栓済のオイル同様、保管条件には気を配る必要があります。


開栓した缶やボトル(使い切れずに余ったエンジンオイル)の場合、きちんとフタを閉めて、適切な保管状態を維持できれば、通常は次のオイル交換で使用することは可能と思います。

ただし、できる限り1年以内に使い切っていただくようにオススメしています。


あくまでも目安ですが、次のオイル交換の直前に、保管していたエンジンオイルを透明な容器に移し替えて観察してみましょう。

透明感がなく、変色や濁りがあったり、変なニオイがしたり、水分が混ざって二層に分離していたり…少しでも「ちょっと変かな?」と感じた場合は使用しないほうが良いでしょう。


ネット上で「開栓して空気に触れたエンジンオイルは、酸化が進むので保管できない」といった書き込みを目にすることがあります。

この「空気に触れて酸化する」説ですが、きちんとフタを閉めていれば、そこまで神経質になる必要はありません。そもそも、エンジン内部も完全な密封状態にあるわけではなく、エンジンオイルは常に空気に触れているのです。


なお、エンジンオイルには酸化防止性能があります。少し空気に触れた程度でダメになるようなエンジンオイルなら、無用の長物です。また、「できたてホヤホヤ」のエンジンオイルのほうが新鮮で良いと考えている方がいらっしゃいます。

生鮮食品などではないので、いわゆる“鮮度”にほとんど意味はなく、気持ちの問題といえるでしょう。


 
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